こちらは、日々、受験英語に携わる管理人が、精魂込めて受験生にお届けする、
共通テスト関連記事です。
令和4年度の「大学入学共通テスト」まで残り3か月余りとなりましたね!(10月現在)
今日から、共通テストの英語リスニング試験にまつわる記事を書いていきたいと思っています。
★「共通テスト」の英語リスニング試験関連の全記事一覧はこちらに!
(使用単語分析や、過去問の傾向・対策・解法のコツなど、続々とアップ中です)
この記事を書くきっかけ
長年英語に携わってきて、ここ数年は特に、受験英語にどっぷりと関わる機会を
いただいている管理人なのですが、
この夏、自分自身が英語のリスニングと本気で向き合う機会があり、
それ以来、リスニングへの興味がぐんぐん高まり中。
それにしても、大学入学共通テストの英語リスニング問題って難しくないですか?!
私は、自分自身がリスニングをうーーんと苦手としてきましたので、
自分が受験生のときにこの試験と向き合っていたらどうなっていたことか…、と驚いてしまって。
あらゆる解法テクニックや得点アップの秘訣などは、
そもそもある程度聞き取れることを前提としたテクニックのようにも思えてしまって。
じゃぁ、そもそもこれが全然耳に入ってこないような受験生はどうしたらいいの?!、
これ、どうするんだろう??と、頭から離れなくなってしまって…。
そんなときに、こんな本にも出会いました!
「海外ドラマはたった350の単語でできている [ Cozy ]」(楽天)
英会話はほんの350語程度の易しい単語の組み合わせで、
それをベースに、スピーキングとリスニング力を上げる方法が紹介されていて。
「これ、共通テストのリスニング試験にも通じるものがあるかしら?」と思い、
とにもかくにも、まずは試験問題の放送文で使用されている単語の調査を始めてみたわけです!
結論から言うと、なんとも難しく、これはまいった!と思えた共通テストのリスニングですが、
その使われている単語の数やレベル自体は確かに限られた易しいものばかりという結果に。
じゃぁ、なんで聞き取れないし、難しく感じてしまうの?!ということにもなるのですが、
今日のところはまず、単語の分析結果をざっくりとお伝えさせていただくことにしますね!
私もまだ頭の中が右往左往で、整理がつかず、大変アバウトなものなのですが、
とにかく気づいた点、分かった点をどんどんお知らせしていけたらと思っています!
大丈夫、勝負はまだまだこれからです!
管理人も2年の浪人で苦しみましたが、この秋口からぐいぐい成績が伸び始めた経験があります!
これからですよ!!
共通テスト英語リスニング放送文の英単語分析の概要
令和3年度「大学共通テスト」の1月16日および30日に実施された、
英語リスニング試験問題の放送英文(スクリプト)で、どのような英単語が多く使われ、
それがどの程度のレベルの語であるかを分析してみました。
英文を構成している英単語の数は?
16日と30日の2日分のスクリプト英文で使われている英単語の数は、合わせてざっと960語ほど。
ただ、品詞違いの同音異義語の重複分や、発音の異なる不規則動詞の活用形、
人物名などの固有名詞や短縮形などを別個に1つずつ数えた総カウントであるため、
これらの重複分を除くと、さらに800語ほどに絞られるかと。
ずいぶん長く難しそうなスクリプト英文ですが、
およそ800個ほどの英単語がベースになって英文が構成されている形でした。
(ただ、残念ながら、この分析の対象試験はあくまで令和3年度分のみしかなく、
複数年にわたる分析結果が現時点では出せないことをご了承ください)
その英単語のレベルは?
その800語を、大修館書店の英和辞典「ジーニアス英和辞典 第5版」をベースに、
重要レベル別に見ていくと、中学学習語レベルがおよそ60%、
高校学習語レベルがおよそ25%、それ以上のレベルが残り15%という構成比となりました。
受験英単語の勉強は、旺文社の「英単語ターゲット1900」を使っている受験生も多いかと思い、
そこに収録されている語がどの程度あるかもチェックしてみたところ、
およそ20%ほどの語がターゲットの見出し語ないしは派生語、その関連語として挙げられるものでした。
もし普通に英語の受験勉強用にターゲットなどの単語帳を使われている方は、
十分すぎるほど、共通テストのリスニング試験に対応できるレベルということになりそうですね。
(そもそもターゲットに収録される以前の、中学、高校レベルの単語がほとんどといった感じです)
登場回数の多い単語の上位ランキング結果は?
16日、30日の両テストを合わせて、一番登場回数の多い語は、冠詞「the」で、およそ140回。
続いて、代名詞「I」、冠詞「a」、代名詞「you」、接続詞「and」、
前置詞「in」、be動詞「is」、前置詞「of」、接続詞「but」、不定詞の「to」と続きます。
どうですか? 知らない単語ってありますか???
この後も、ざーーっとほぼ中学学習レベルの語が続く結果でした。
↓↓↓下記の記事でより詳しくこれらの英単語のご紹介をしています。
ただ、中学レベルとは言え、こういった「機能語」のような弱く短く発音されがちな語は、
実際の英文の中で聞くと、飛ばされて聞き取れなかったり、
前後の音と連結して変化しやすい音であったりするため、意外と聞き取りにくく感じるものではないしょうか。
※機能語と内容語について(「ロイヤル英文法」(旺文社)より)
機能語:代名詞、前置詞、接続詞、間投詞など、それ自体でははっきりした意味内容がなく、文法的なつながりを示す重要な語。
内容語:名詞、形容詞、動詞、副詞など、文の意味や内容の大半を伝えるばかりでなく、それ自体単独で意味を持っている語。
つ、つまりこれって、「簡単な単語が多い=それだけ聞き取りにくい単語が多い」ということ?!
これきっとゆっくり1語1語読まれたり、読んで解く読解問題という形なら、
ずいぶんと易しく感じる問題かもしれません。
ところが、これが普通の会話となると、抜けたりくっついたり音が変化したりのオンパレードで、
びっくりするくらい耳に入ってこなくなってしまうものなのですね。
そのため、全体としても「聞き取れない」という印象が増すのかもしれません。
まずは、今使用中のリスニング用の教材があれば、英文を見ながら繰り返し聞いてみて、
こうした短く、易しい単語で聞き取りにくい単語が無いかをチェックしてみると、
自分の弱点も見えてくるかもしれません。その音を徹底して覚えられるといいですね!
機能語とは言え、これらのリスニングが強化されれば、ぐっと強みが増すはずです。
★私は、最近、このリスニング本で徹底的に自分の弱点を学びましたよ!
(私は、前置詞や接続詞and、代名詞などを聞き漏らしてしまう弱点がありました)
と同時に、リスニングの対応策としてはやっぱり、
文章中でカギとなる「内容語」をもらさず聞き取っていくというスタンスが大事になるかと思います。
(おおまかな意味をとらえていく上でイントネーションの核をとらえていくことが大事という点も、
上述のリスニング本の中で詳しく紹介されていて大変参考になります)
何かもっとお役に立てる情報をお伝えできないか、試行錯誤しております!
これから気づいた点をどんどんお伝えしていきたいと思っておりますが、
まずは今日のところは、リスニング試験の放送英文を対象に調査してみた、
単語分析の概要結果ということでお伝えさせていただきました!
次回は、もう少し詳しく、出てきた単語のご紹介をしてみたいと思っています。
がんばれ、受験生!